図柄表:イザベル2世 図柄裏:スペイン王国紋章 発行地:スペイン王国セビリア造幣局 発行年:1853年 彫刻師:Remigio Vega 銘文表:ISABEL 2ª POR LA GRACIA DE DIOS Y LA CONST .1852. 銘文裏:1. RL.* REINA DE LAS ESPAÑAS * 額 面:1レアル 材 質:銀(.900) 直 径:15.0*0.7 mm 重 量:1.3 g 分 類:KM 598.3 日本では入手困難な珍しいスペイン王国の小型銀貨。イザベル2世の治世に発行されたもので、優れたコンディションを保っている。イザベル2世のアンティークコインは非常に人気が高く、特に彼女の肖像入りの銀貨は高額で取引される傾向にある。こうした小型銀貨は当時頻繁に使用されたため、その多くが摩耗して溶かされ新しい貨幣と変えられていった。そうしたこともあって、現存数が意外にも少なく、大型貨幣より入手が困難な傾向にある。 1833年にフェルナンド7世が他界すると、その娘イザベルが僅か3歳にしてスペインの王位を地位を継承した。物心すら付くか曖昧な年齢だったため、当然政治を行う事は当然能であり、彼女の母マリア・クリスティーナが摂政として実権を握った。その後、イザベルの成人した4人の子どもたちのうち、アルフォンソ12世が後にスペイン王の地位を継承する。 イザベルの治世のスペインは非常に不安定な情勢が続き、各地で大規模な反乱が相次いだ。そのため、身を案じたイザベルはフランスのパリへと亡命せざるを得なかった。この時、フランスは第二帝政下にあり、ナポレオン3世が皇帝として君臨していた。イザベルは亡命以降、王都マドリードに帰還する事もあったが、パリに拠点を置き、同地で生涯を終えた。